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日々のあんなことやこんなこと

【読書メモ】医者が教える食事術 牧田善二 著

今日は個人的に作っている読書メモを共有します。

僕の読書メモは感想めいたものを書くのではなく、自分にとって有益と思った情報を抜粋して箇条書きで記録に残す形式です。

 

で、今回ご紹介する本は、秀逸な教養本です。食事に対する知識は皆さんが身につけるべきものだからです。これまで特に食事に気を配っていなかった方にとっては新鮮な情報が多いかと思います。

少しでも皆さんの役に立てばと思います!

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・消化・吸収のシステム

→口から食べたものが消化され、「形を変えた栄養素」になり必要に応じて吸収される。代謝の過程で構成を変え、様々な物質へと合成される

→糖質は、「いかにも砂糖」かのように存在しているとは限らない

 

・肥満を生み出す原因は糖質であって、カロリーや脂肪は関係ない

 

・通常、血液中には4グラム前後のブドウ糖が存在する≒それだけあれば十分

 

・血糖値が高い→免疫力が落ち、「AGE」が作られ老化が進む。血管、内臓、皮膚等あらゆるところにダメージがいく。

 

・糖質を含む食べ物を摂取すると例外なく血糖値はあがるが、あがり方は様々。

→固体の方が液体に比べて血糖値の上昇が緩やか。胃の中での消化に時間を要するから。

 

・血糖値が上がると、脳内物質(セロトニンドーパミン)が分泌されてハイな気分(≒至福点)になる。

→血糖値上昇を察知した身体は血糖値を下げるためにインスリンを放出。血糖値が下がると至福点から一転、イライラしたり眠気がでたりと不快な症状がでる。

→至福点を求めて再度糖質を求める、というサイクルに陥る

 

・血糖値と放出されるインスリン量は本来パラレルな関係にある。

→糖質過剰摂取を続けるとインスリンの放出が遅れがちになる。

→遅れた分血糖値が上がっているので、その分大量のインスリンが出るが、血糖値を下げすぎてしまう結果になる(≒反応性低血糖)。

 

・糖質を摂取して血中のブドウ糖が過剰になると、中性脂肪に形を変えて脂肪細胞に溜め込まれる

→食べた脂肪がそのまま体に留まるということはない。むしろ脂肪は便として排出されるものが多い。なお、糖質は100%吸収される。

 

・人間の脳には「血糖値を下げすぎてはいけない。チャンスがあったら糖質をとる」ようにプログラミングされている(糖質を摂取するとドーパミンセロトニンといった快楽物質がでる)。祖先は飢餓状態に陥る可能性が高かったから。だから糖質を嫌いだという人はほとんどいない。しかし、現代社会でそのような状況に陥ることは考えづらく、身体が現代の生活に対応していない。飢えているからではなく脳の快楽のために糖質を摂取している。

 

・野菜を多く摂っていれば長命、ごはんをたくさん食べていれば短命、肉や魚などの動物性たんぱく質より大豆などの植物性たんぱく質を優先すべし。

 

コレステロールの大半は肝臓で作られており、食事によるものは1割程度

→食事でのコントロールは難しい。

 

・果物は糖質の塊。糖質のなかでも、ブドウ糖ではなく果糖が含まれている。

ブドウ糖はエネルギー源として優先的に使われるが、果糖はすぐに脂肪に変えて貯蔵される→太る

※バナナは最も糖質が多い

 

・加工肉(ハム、ソーセージ、ベーコン、サラダチキン等)には発がん性があることがWHOの発表により明らかになっている。

防腐剤、発色剤(特に亜硝酸塩)

 

・多くの添加物には発がん性が証明されている

カット野菜や回転寿司では殺菌剤として「次亜塩素酸」が多用されている

ピスタチオによく使われる防カビ剤「OPP(オルトフェニルフェノール)」には発がん性有

 

人工甘味料や「果糖ブドウ糖液糖」、「果糖液糖」、「異性果糖」に要注意

 

・塩分の過剰摂取は胃癌の原因

→WHOの掲げる1日あたりの摂取量は5g →カリウムを摂ることで塩分を体外に排出可能

野菜や果物に多く含まれている。特に大豆。

 

・オリーブオイル※をパスタやパンなどの糖質に加えることで血糖値の上昇を抑えることができる。

エキストラバージンオリーブオイルが望ましい

 

・ナッツは体に良い※1が、原産地には注意が必要※2。カビが生えていれば発がんに繋がる。

※1 ビタミン、ミネラル、食物繊維、不飽和脂肪酸などの成分が詰まっている

※2 アメリカ、インド、中国などは要注意

 

・ワインは体に良い。赤ワインは抗酸化作用のあるポリフェノール、白ワインはミネラル成分の影響で痩せることが分かっている。また、いずれも血糖値を下げる。

 

・チョコレートは抗酸化作用があるポリフェノールを多く含むカカオを原材料としているので体に良い。カカオ含有量70%以上のものが望ましい

 

・ブルーベリーにはポリフェノールの一種であるアントシアニン※が豊富に含まれている。

※AGEを減らす効果がある

 

・酢は、血糖値、AGE、血圧を下げる効果がある。また、酢に含まれるクエン酸アミノ酸疲労回復に必須。

 

・大豆は完璧。イソフラボンは抗酸化作用があるうえ、AGEを下げることが分かっている。

 

・チーズ:血糖値を上げることなく良質なたんぱく質がとれる。人工的に固められたプロセスチーズではなくナチュラルチーズが◎

 

・海藻やキノコ類:糖質が低いうえに、免疫力をアップさせる、大腸がんの予防につながる、腸内細菌のバランスを整える、などの多くのメリットがある。

 

カルノシン:強い抗酸化作用有。また、AGEも抑えることが分かっている。

鰻、マグロ、鶏肉に多く含まれている。

 

ビタミンB1、B6:強い抗AGE力有。

 1日の必要量

 男性:1.4mg

 女性:1.1mg

 B1:不足すると脚のだるさや倦怠感が生じる

 B6:不足すると口内炎などが生じる

 

・チョコには赤ワインより約10倍多いポリフェノールが含まれている。世界長寿ランキング1位と2位の方は毎日のようにチョコレートを食べていたとのこと。

 

・水をたくさん飲むとそれにより血中の糖の濃度が薄まるので血糖値が下がる。
→1日2リットル目安。硬水は便秘にも効果有。

 

・食品は加熱するとAGEが増えてしまうので、なるべく生で。加熱する場合でも、揚げるよりは茹でる方がベター。

 

・夕食の糖質を控えるべし。朝食や昼食で摂取したものはその後の活動で消費できる可能性があるが、夕食の分はもろに溜め込んでしまう。
→朝昼夜の食事配分は3:5:2が理想

 

・糖質摂取量の目安
 体重を落とす目的:60g/日
 体重を維持する目的
 男性:120g/日
 女性:110g/日

 

・うどん一玉の糖質:角砂糖(1個あたり約4g計算)約13個分

 

・寿司:酢飯には酢の酸味を中和するために砂糖も含まれている

 

・パン:天然酵母で発酵させたものはOK。が、イースト菌を効率的に働かせるためにイーストフードを使用したものはNG。発がん性有。また、糖質的には全粒粉を選ぶべし。

 

・バター:グラスフェッドバターがおすすめ。動脈硬化予防効果がある不飽和脂肪酸が含まれているため。

 

・マーガリンやショートニング(油):心臓病のリスクを高めるトランス脂肪酸が含まれているのでNG。欧米では厳しく規制されている。

 

・ポテチ:アクリルアミド(発がん性高)※が大量に含まれているのでNG
※120度くらいの高温で炭水化物を加熱すると生じる
→ポテチ以外にもドーナツ、スナック菓子も危ない

 

・牛乳:乳糖(糖質の一種)が含まれており血糖値を上げる。また、牛は本来放牧されて自然の牧草を食べるはずが、狭い牛舎に閉じ込められ(ストレス)、小麦やトウモロコシを中心とした餌を与えられる。この影響が乳に出ないとは考えづらい。アトピーぜんそく、大腸がんなど様々な病気との関係が疑われている。

 

・カルシウムの吸収にはマグネシウムが必須だが、牛乳にはマグネシウムがほとんど含まれていない。

 

・ヨーグルト:製造過程で乳糖が分解される。腸内細菌を整える効果有

 

・蜂蜜:糖質を含むが、砂糖にはない抗酸化作用有

 

・コラーゲン:経口摂取しても効果なし。消化されてすべてアミノ酸に分解されるため。体内にあるコラーゲンはすべて体内で合成されたもの。

 

・血糖値は70~140が理想

 

グルテン:小麦に含まれるたんぱく質の一種≠糖質。
グルテンフリー=小麦を使っていない≠糖質フリー

 

・夕食は寝る4時間前までに終えるのが理想。食べたものが消化・吸収されるまでにそれくらいかかるから。

 

・老化の原因
①酸素起因の「酸化」(≒錆びる)
ブドウ糖起因の「糖化」(≒焦げる)
ブドウ糖たんぱく質や脂質が結合して生じるAGEが原因
皮膚のコラーゲンを変性してシワやシミを作る。血管のたんぱく質を変性して固く切れやすくする(≒動脈硬化
→人体のほとんどはたんぱく質と脂質でできている。
ブドウ糖を余らせていると老化の原因になる

 

・AGE
→体内で合成されるだけでなく食事からの摂取もある
体内での合成を避けるため:糖質を控える
体外からの摂取を避けるため:AGEの少ない食事を選ぶ
※AGEは、「こんがりと焼けた焦げのような部分」に多く含まれる。そして7%程度が体内に長期間留まる。

 

・満腹状態よりも70%程度のカロリー制限をしていた方が長寿遺伝子が活性化して長生きする